語彙と記憶が足りない雑記帳

主に観劇で狂ったことを書く

5倍双眼鏡がやばい話

私の情緒ももれなくやばい。もれなくやばい。やばすぎ。
それもこれも全て双眼鏡を8倍から5倍に乗り換えた結果です。良かったな。未来の私の観劇ライフは明るいぞ。

なお、本日観劇してまいりましたのは「ミュージカル刀剣乱舞~静かの海のパライソ~」[https://musical-toukenranbu.jp/pages/autumn2021]でございました。ご縁がありましてありがたいことに今公演2度目です。おありがてえ〜〜〜!!!!
昨年公演も行けたはずだったのにコロナで初っ端吹っ飛ばされた舞台の一つですね。待ちに待ちましたよ1年半!!!!おかえり!!!!😂👏👏👏
無事、豊前江のことしか考えられない身になりました。今日は定点カメラしに来たわよ。

その定点カメラをこの度新調いたしまして。いや、カメラじゃなくて双眼鏡なんですが。これが本当に素晴らしかったのでレビューしていこうと思います。


1.商品について
5倍に変えようと思い立ったのが昨日のことだったので今日の公演に間に合わせるには店舗に行くほか手段がなく。ビッカメにあったものでレビューサイト等での評判の良かったものがあったのでそれにしました。5倍はほとんどないって聞いてたけど本当にないんですね。vixenは4倍と6倍だった。

購入したのはこちらでございます。
白いいなあ〜。店舗は黒か赤しかないので無難に黒を買いました。

今まではvixenの8倍双眼鏡にお世話になっておりまして。ジャニにハマってたときに買ったのですね。もうずーーーーっと長く使っております。10年以上?上位版は出るけど基本壊れないし特に困らないからそのまま使用していたわけですね。
ただ8倍だとあまりにズームになりすぎていつも行くサイズの劇場ではご尊顔ぶち抜き、観劇というよりはご尊顔鑑賞になってしまうなと密かに感じていたのです。よく言われる「暗く見える」というのはそこまで気にしていなかったのですが「手ブレの影響が大きい」のも密かに気になっているところでした。
調べてみたところ普段行くサイズの劇場であれば5倍程度がちょうどいいとのこと。特にミュージカルのような動きの多い舞台にはうってつけだそうで。

「最高の豊前江をこの目に焼き付けてえ。」

この気持ちで今日買いに出ました。この時の気持ちのおかげで優勝することができました。対戦ありがとうございました。


2.結果
正直アリーナ規模でなければ今後は今回の双眼鏡を持っていくかなという感じです。らぶふぇす決まったから8倍双眼鏡くんも出番はあるよ。やったね。
色々良いところはあるんですけど一番良いところは「ちゃんと全身が視界に収まる」ということです。
やっぱり舞台を観るなら表情芝居も勿論ですが隅々までの身体の使いこなしから他キャストの動きまで全部を視界に入れたいわけですよ。
これが8倍では先述のとおりご尊顔ぶち抜きになってしまうのでもったいない。正直ここまで寄らなくてもいい。
それが解消され、より没入感のある視界になったので本当に感動しました。
あと、元はそれほど気にしていなかった明るさも実際に使い比べてみるととても明るい。クリアな感じでとても見やすい。これも没入感を得られる一つの要因ですね。
そしてこれによって発生したやべえ事象ですが、これは本当に我ながら気持ち悪いなって本当に本当に思ったのですが、

「目が合う(錯覚)」

今まで目が合うなんて思ったこと1度もないわけですよ。実際合ってないし。でも今日はたくさん目が合ったんですよ。なにこれこわいんだけど。
おそらく今まではご尊顔ぶち抜きレベルで視界が寄っていたので目線が向いている方向がピンポイントで判別できてたんですね。だから付近を見ていたら付近を見ているだけとわかる。
これが今回少し視界が引きになったことによって目線が向いている方向がざっくりしかわからないようになったので付近を見ているだけなのにめちゃくちゃめが合っている気がすると。

なんて恐ろしいんだ…………
豊前江と目が合うなんて錯覚だとしても心臓が吹き飛ぶほどの衝撃でしたよ。動悸が止まらなくなる。無限に顔がええ〜〜〜〜〜
こんなんでファンサを浴びた日には失神してしまうんじゃなかろうか…今日でさえ腹筋が現れて十数秒呼吸できていなかったというのに…


すごくすごく楽しくなってしまったのでもしも私と同じく8倍双眼鏡で観劇ライフを送ってらっしゃる方がいたらぜひ1度5倍双眼鏡での観劇をお試しください!私は世界が変わりました!!!
8倍双眼鏡も手振れ補正かかるたっかいやつ買ってもいいかもしれないな…アリーナの席によっては検討します。まずはチケットを奪るところから。
では。

2019年観劇総まとめ

7月までの私頑張ったよね…よくこんなに文章をぽちぽちしたものだ…
案の定途中から無理になりましてギリギリチケットフォルダに書き留めていくのだけやってます。楽しいし便利。
でももうちょっと色々書きたいお気持ちもあるので箇条書きでささーって書く感じでリベンジします。
まあリベンジするにもコロちゃんのせいですっかり観劇予定がパァ!になったわけですが。
返金処理する度に泣いてますよ私は…早く財布の紐ゆるゆるライフに戻して…

さて、そうは言っても事態はどうにもなりませんのでせっかくのブログを活かして楽しいことを書き留めていこうと思います。
今回は2019年観劇総まとめをしていくよ!いぇーい!
まずは2019年観に行った舞台を並べていきましょう。


1.2019年観劇作品一覧
・『Like A』room[002]-2019/01/20
テニミュ3rd 青学vs四天宝寺-2019/02/09
・BSP「新選組」完結編-2019/02/10
・「OUT OF FOCUS!」-2019/02/16
・ダブステ-破壊による再生-Re:Build-2019/02/17
・朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』-2019/03/02
・ピウス企画【女王の戦略】-2019/03/14
・ハイステ ”東京の陣“-2019/04/20
・「幕末太陽傳 外伝」-2019/04/27
・舞台「やがて君になる」-2019/05/05
・舞台「紅葉鬼」(原作:抱かれたい男1位に脅されています。)-2019/07/04
・刀ミュ 髭切膝丸双騎出陣2019~SOGA ~-2019/07/11
テニミュ3rd 全国青学vs立海前編-2019/07/15
・『Like A』room[003]-2019/08/12
スタミュミュ3rd-2019/08/18
・舞台「この音とまれ!」-2019/08/25
・ろまたん~万華鏡への招待状~-2019/09/16
・ハイステ ”飛翔“-2019/11/02(マチソワ)
・舞台「ハケンアニメ!」-2019/11/09
・ミュージカル「ファントム」-2019/11/23
・ハイステ ”飛翔“東京凱旋-2019/12/07


計22公演
ですかね…月2回弱行ってる計算かな…
正直全部列挙するだけでも結構大変でした。
なんか2月くらいに狂ったように舞台通いしてましたね。あ、11月もか。どうりでいつも金欠なわけだ。
億万長者になったらまちづくりのために劇場をつくって地域振興と芸術振興に尽力するのが夢なので誰か私を相続人にした遺言を書いてください富豪の人。



2.おすすめ作品トップ3
2019年観劇作品の中からめちゃめちゃ苦悩の末選出したおすすめ作品トップ3です。

1、舞台「この音とまれ!
2、「OUT OF FOCUS!」
3、朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

んー悩ましい。最後朗読劇だしね。でもこれだな。
以下理由とか魅力とかなんちゃらちゃら…



1、舞台「この音とまれ!
これはですね、正直もう迷わず1番です。個人的ダントツ1番おすすめ舞台。次があったら絶対人におすすめしたい。する。

ストーリーは、廃部寸前の箏曲部に不良男子・久遠愛が入部しようとしてくるところからすったもんだあって和解。箏の家元の女子・鳳月さとわ、愛の友達三馬鹿が加わって箏曲部存続のために奮闘する。みたいなところまでの話です。
原作は大人気コミックス『この音とまれ!』です。公演後興奮しすぎて買った。

いや何がすごいって箏曲の生演奏があるんですよ。これがね、ほんっとにすごい。演奏シーンの緊張感と素晴らしさに息止まる。ほんとに。
箏の練習に半年費やしたそうです。プリステ好きだった女がそんな舞台好きじゃないわけないじゃんね。めちゃ好きでした。
舞台観て泣いたのは久しぶりだったんですけど家族の話に弱いのでおじいちゃんの話で馬鹿泣いてしまった…
しかもおじいちゃん役は加藤靖久さん。もうね、途中からは出てくるだけで泣ける身になってしまった…
テンポはスピーディだけれど見せるシーンはしっかりと出していく感じでメリハリがあったかな。
何度でも言うけど本当に箏曲の生演奏すごかった。あの独特の雰囲気は生じゃないと伝わらない。
誘ってくれた財木くんのオタクに感謝。財木くんあいかわらず顔が良かったな…


舞台「この音とまれ!」公式サイト
(舞台「この音とまれ!」公式サイト)



2、「OUT OF FOCUS!」
これは知っているキャストも多く、2.5じゃないトライフル作品が観たいなと思い行ってみた舞台です。詳しくは感想文かいてるのでそちらで。
簡単に説明するとTV番組の撮影でドッキリを仕掛けたら収拾がつかなくなってしまった〜〜!!!っていう感じの話です。

おすすめ理由は単に面白かったというのはもちろんなんですがおすすめしやすい、わかりやすい、シンプルなコメディ劇だったというところですね。
オリジナルっていいよね。
この作品は頭空っぽで観られます。前情報とか何もいらないし身一つで観られる。オリジナル作品の魅力。
勘違いが勘違いを生んで上手くハマらないみたいなコメディってベタな王道だと思うんですけど私はこれが好きなんですよ…そしてまさにこれなんです…
キャラも1人1人魅力的。全員割とろくでなし。

公演時間は1時間半と普段観るものよりはかなり短め。ただこれも観やすさの要因として非常におすすめのところ。

「ストレートの舞台ってちょっとハードルが高いな。」っていう人にはまさにこのくらいが最初の一歩にぴったりかと!
ほんとに何も気負わず観られます。ちょっと新喜劇見に行ってみるかくらいの感じ。いや、新喜劇行ったことないんですけど。映画観に行くのとおんなじくらいのお気持ちで大丈夫です。こっちはほんと。
ぜひ!


舞台「OUT OF FOCUS!」公式ブログ
(舞台「OUT OF FOCUS!」公式ブログ)


3、朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』
これは朗読劇だったんですがとにかく話が良くてすごく心に残った作品だったのでおすすめに挙げることにしました。
これもありえん長文になってしまったエントリーがありますのでどうぞ

泣きたい人は全員観たらいいと思う。
いや、先程1に挙げた「音ステ」もだいぶ泣いたと思うんですけど正直比じゃないくらい泣いてます。引くほど泣いた。
初の朗読劇で身振り手振りでの演技をしないというのがどのくらい心を揺さぶるのかちっともわかってなかったんですけどえらいことになりました。
鼻水すすっても止まらないって何事。

私は結局これ以降に朗読劇を観に行ったことはないのですが朗読劇いいなと思いました。
普通の舞台は視覚情報がとても多く、それを追うのでいっぱいいっぱいになってしまってストーリー自体に感情を寄せるのを疎かにしてしまいがちなのですが(※私個人の話です)、朗読劇は基本的に聴覚からの情報だけを処理していくのでストーリーに引き込まれる強さが段違いだったなと思います。だからあそこまで泣けたのかなあと。

なのでおすすめ理由は朗読劇というところとお話の良さという2点です。
すごく優しいお話で終盤にかけての言葉の美しさが素晴らしい。涙と一緒に心も浄化される。
再演あったんですけどスケジュールの関係もあって行けなかったのが本当に悔やまれる…アキトとハルヒのキャストチェンジでの公演日もあったんですよね…ああ〜〜……


朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』
(朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』)



以上トップ3の紹介でございました。
どれも急に紹介文が終わるんですけど締め方がわからないので許して…
とにかくどれもおすすめです!
コロナが落ち着いた暁には気になる舞台に足を運んでみましょう!世界には面白い作品が沢山ありますよ!
ではでは。

舞台『やがて君になる』

もうこうなったら書きたくなったら順番気にせずとりあえず書くことにしよう。記憶すぐなくすし!
そういうわけで過去数回の観劇作品をすっ飛ばして観劇したてほやほやの舞台『やがて君になる』のお話をしようと思います。(書きだした時点ではほやほやだった)


1.舞台『やがて君になる』について
百合の殿堂漫画(と勝手に思っている)の舞台化作品です。こんな複雑なテイストの作品を舞台化しようなんて言い出すのはやっぱりトライフル…!!そしてトライフルは私たちを裏切らない…今回も最高でした…
さてあらすじですが、

人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──
「私、君のこと好きになりそう」
月刊コミック電撃大王公式サイト

というのが原作特設ページ引用のあらすじです。
正直このあらすじではこの作品の良さが一切わからないと思うのですが感情の機微や葛藤などが本当に丁寧に描かれている最高の漫画なので全人類履修して欲しい。人生の必修科目にしよう。


2.感想
結論から言えば「最高」の一言に尽きる。
最初舞台化決定の文字を見たときには「本気か?!世界観とか色々演出大丈夫か?!客入るのかこれ?!」と様々心配をしたものですが毎度のことながらいらぬ心配でしたね。
客入りも悪くなさそうでしたし開場時当日券列も出来ていてリピーターも多そうな印象。観劇後のほかのお客さんの話し声を聞く限りみんな「よかった!」と言っていたので評判も上々。安心しました。というか初日明けはトレンド入りしてたほどでしたね。びっくり。
さて、原作は現在7巻まで絶賛発売中。次回最終巻となるようですが未完の作品。一体どこまでやるのかなと思っていたのですが全部やった。約2時間で。
のに、駆け足感がほとんどなかった。その上漫画の合間に書かれていたこよみちゃんがリボンタイをつけない話とかも組み込まれていて驚き。必要な話は少し場面を原作と変えつつもしっかりと入れてコンパクトに描かれてました。
前半かなり飛ばしてた(驚くことに違和感は無い)ので全部やるとわかってから「これはやはり文化祭をメインに演るんだな」と思っていて、公演時間を考えれば文化祭当日を端折る可能性もあるかなとも危惧してましたがそんなことにはならず。文化祭もきちんとやり遂げて最後…はここでは伏せておきましょう。まだ公演期間中なので。とにかくすごくスマートに話がまとまっていて、でも不足感はないという。素晴らしい脚本でした。
演出も素敵で、ステージが最初白だと思っていたのですが緑とピンクのグラデーションがかった白で構成されてました。とても綺麗。
後方に細い糸のようなものがカーテンのようにたくさん垂れ下がっていて後ろに人がいれば透けて見える感じだったのですがそれも効果的に使われていました。大事なフレーズはそこに投影されるようにもなっていてこれも雰囲気がいい。
全てが良質な舞台そのものという感じでした。濃厚な2時間ちょっとだった…欲を言えば文化祭をやる前に休憩を挟んで欲しかった…もう少し内容増やしてもいいというのとただただあのホールでの2時間超えは臀部に大変よくない…

キャストさんの話ですが当日になるまで全然キャラビジュを確認していなかったので想像より合っていてびっくり。
中でも侑、こよみ、朱里の役がイメージぴったりでセリフの声のトーンとかも良かったです。
燈子先輩役の小泉さんは私のイメージの燈子先輩より少し可愛らしさが増していてちょっとぶりっ子な感じもあったかな。パンフとかの写真よりもずっと可愛くて私が恋に落ちるところだった…すき…
そんな可愛い燈子先輩ですが「そんなこと、死んでも言われたくない」のシーンとか大事なシーンではしっかり締めててゾクッとしました。後半になるにつれて声が落ち着いた声になっていってよかったなあ…

今回の舞台で特に感じたのは「言葉は声に乗ると質量を持つ」ということですね。
『やが君』では他者を縛る呪いにも似た言葉が多く発されるのですが舞台という生身の人間を通してその言葉が発されると一気に重みが増すなと思いました。軽くホラーみたいな。
燈子先輩の「君はそのままでいてね。」とか心臓ヒュッてしましたよね。うーんこわい。
繊細な表現のひとつひとつがとても上質で素敵な舞台でした。


さて次はなんの舞台を観に行くことになるのか。チケットが取れていないので未定です。
6月は観劇お休みになりそうですが来たる秋のハイステに向けて節制をしなくてはならなそうなので面白そうな舞台できるだけやらないでほしいなあ…(^-^)
その間にかけてない舞台の感想も投稿したい所存!ではでは…

舞台「幕末太陽傳外伝」

10連休初日に観に行った舞台です!この人6月も終わりそうなのにまだ4月分の記事書いてる!!!!!
と思ってたら7月になった!信じられない!!!!!
推しが観たくて行ったのですが崎山くんとか青木の陣くんとか知ってる役者さんいっぱいで満足の舞台でした。
お写真にかまけて今回はパンフ未購入です。
ランブロ5枚で崎山くん×1、陣くん×1、推しくん×1引けたの強い。あの日の私は最強だった。
さて感想。


1. 舞台「幕末太陽傳外伝」について

日活クラシック映画を代表する天才映画監督、川島雄三の生誕百年記念企画!
落語ネタだけど✕ハンサム(2.5次元)な
奴らが✕幕末の郭を舞台に✕歌って踊って
一生懸命にバカやって、ちょっと泣ける大騒ぎの痛快廓噺
舞台「幕末太陽傳外伝」公式サイト

というのが公式の触書きなのですがこれだとどんな話かさっぱりなので簡単なストーリーをプラスでペースト。

遊郭旅籠「相模屋」に長居を決め込んだ一文無しの居残り佐平次が、「相模屋」に出入りする人々の騒動を次々に解決し、やがて攘夷派の志士たちと渡り合うようになっていくというあらすじで、幕末の日本が舞台となる。2015年に江本純子の演出により舞台化されたほか、2017年に宝塚歌劇団雪組がミュージカル版を上演した。
『幕末太陽傳 外伝』居残り佐平次役に崎山つばさ 川島雄三監督作を舞台化 - 舞台・演劇ニュース : CINRA.NET

「外伝」とタイトルに付いているだけあって内容は少し変わっていた様子。宝塚の上演作を見た友人からも色々話を聞いたところ内容に違いがあって面白かったです。
一番違ったのはおそらく佐平次に生き別れの妹がいるって設定かな?かつそこが一番の見せ場。
無一文で泊まってた遊郭で仲良くなった女中の少女が話しているうちに幼いときに別れた妹だとわかり妹のために何かできないかと奔走する。
妹はかつて高杉晋作と恋仲であったが諸事情(たしか親が亡くなったとかそんな感じ)で異人によって国外に連れていかれてしまう。異人に連れ去られ異人に恋人が殺されてしまったと思い込んでいる高杉はそんなこともあって攘夷派浪士となりこれまた偶然その遊郭に宿泊していた。
兄の尽力によって妹と高杉は再会を果たすが恋人を亡くしたことで攘夷派となったのに今更どうして現れたのかと錯乱する高杉。結局二人は結ばれず勤めていた遊郭のろくでなしの息子と駆け落ちする。
人生はままならないものだなあとそんな感じのお話でした。


2.感想
時たま突発ミュージカルが始まってびっくりしたのですが崎山くんつくづくお歌が上手ねえ。
結構コメディタッチな表現が多くてゲラゲラ笑ってたのですが話自体はあまり起伏がなくてぺたーんとした印象だったり。
せっかく再会した恋人同士も結ばれず兄妹もお互いに気付きながらも打ち明けず。なんだかもにょもにょした気持ちもあってぱーっと明るいだけの話でもなかったのでどっちつかずのすっきりしない作品だなと。
多分そこに情緒があっていいんだろうけど私の性分にはどうやら合わなかったようです。でも面白かったです!

あとは推しくんがかっこかわいくて最高だったからもうなんでもいいよね…
幕府側の侍たちが部屋に乗り込んできたときにほかの仲間を下に連ねた上に布団被せてくそくそ長い布団に見立てて身長がとんでもない人間になってるのに押し通そうとするのアホ可愛いしそれで押し通せちゃうのもとてもアホで笑う。
殺陣も多少あってカッコよかったし袴もビジュアルもよかったし推しくんが輝いてたのでそれだけでも最高の舞台でした。
あと妹ちゃんの役者さんとてもかわいい子だった…すき…


あんまり大した感想かけなかった…
やはり観劇後すぐ書かないとダメですね。更新遅延やめよ。
ではでは…

ハイパープロジェクション演劇 「ハイキュー!!」 "東京の陣"

もしかして間に他に観劇してない???って思うくらいには観劇した記憶がうろ覚えになりつつあるこの頃。
6月になってしまったが4月の観劇ブログを書くぜ!多分順番的にハイステの記事であっているぜ!いくのぜ!


1. ハイパープロジェクション演劇 「ハイキュー!!」について
通称「ハイステ 」として親しまれている2.5次元舞台。

集英社週刊少年ジャンプ」にて絶賛連載中の古舘春一による大人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」を舞台化した作品。

2015年11月の初演から2018年10月の"最強の場所(チーム)"まで、シリーズ6作品を上演し、新たな演劇としての挑戦を次々と行い、熱狂を巻き起こしている。

新作"東京の陣"では、音駒高校を主役校とした今までにない演劇「ハイキュー!!」に挑戦!

熱狂!興奮!感動!演劇「ハイキュー!!」の進化は止まらない。

http://www.engeki-haikyu.com/spring2019/introduction.html

今回は初の主人公校烏野不在の公演。ライバル校音駒高校を柱に春高全国大会に向けた東京都代表決定戦を描きます。
主人公校の烏野高校は宮城県の学校なのでブロックが違いすでに前回までで県内ライバル校を突破して全国大会への切符を掴んでいます。
全国大会で今まで切磋琢磨してきたライバルたちと戦えるようになるのか?!というのが今回の見どころ。
烏野からしてみれば「俺たち全国に行けることになったんだからお前らも絶対勝って全国の舞台で戦おうな!」っていう。
このときはまだ前回までの烏野高校キャストが総替わりするという話で、まだ新キャストが決まっていなかったのでそれも気になりながらの観劇でしたね。

背中で語る男たちのはちゃめちゃかっこいいパンフ表紙。
この時点で最高さがうかがえる。


2.感想
ハイステ観劇はこれで3度目だったのですが「こんなにハイステって楽しかったっけ?!」って思うくらい楽しかったです。
ハイステってOPやEDで原作のコマを使いながらキャスト紹介するんですけど今回これが一切なかった。
あのOP、EDが毎回楽しみではあるんですけど今回なしで役者の動きだけで魅せるOPとEDが見られてこれはこれで最高でした。特別感もある。
そして今回はラップ調の音楽が多くてこれがはちゃめちゃに楽しかった…「TOKYO SHOWTIME!」とか永遠に歌い騒ぎ踊っててほしかったでしょ……
木兎さんが勝負の日だから勝負服を着てきたぜ!っていってクソ派手衣装で試合にきたときの赤葦くんの神対応いい脚本だったな…俺たちが勝負服だッ!!!(観た人にしかわからない)
音駒の「ねこま!ねこま!ねこねこま!」も超キュートだった。そもそも虎の妹のあかねちゃんとリエーフの姉のアリサちゃんがはちゃめちゃかわいかったので可愛いに決まっていた。女の子が全力で応援する姿は最高。あかねちゃん小柄でイメージぴったりだし突然綺麗な側転しだしてびっくりしたしアリサちゃんは結婚して欲しかった。
なんとアリサちゃんは最後優くんの彼女のミカちゃんに変身する。ミカちゃんめっちゃイイ女。最高。
戸美は蛇らしくしなやかで曲線的なダンスがとても魅惑的でかっこよかった。梟谷・音駒の2チームと比べてポップじゃないし大人な感じの雰囲気。
この音楽とダンスのおかげで今回の公演はほんとに充実してたしすっごく楽しかった。手拍子とかね。客席と舞台が一体となってる感じが2.5次元らしいしよかったです。
最後客降りあったのには驚いたけどたまにはこんな感じもいいですね。
優くんまじでまじで最高に優くんだったので原作通り是非とも今後の春高の解説キャラとしてまた出てほしい…
ちなみに今回のハイパーカッコいい男は夜久衛輔くんです!!!!のやっさんといいどうしてこうもリベロはみんなカッコよいんだ!!!!すき!!!!
あとリエーフを窘める研磨くんよかったな…原作でも良かったけど研磨くんが先輩らしいことするとテンション上がる。てか研磨くんにあんなクールに叱咤激励されてやる気でない人いるわけなくない?私にも叱咤激励してくれ。
その後のリエーフの成長ぶりがすごくて「今後ろにいるのは夜久さんじゃない!」って気づいてからの自分の役割をきちんと理解して芝山くんにコースを作ってあげるところまでほんとにアツかった!!!ちょっと泣きそうになってしまった。
原作よりアクセントが効いていてでも原作を最大限にリスペクトしてっていうこのハイステという舞台が本当に毎回素晴らしくて今回も最高でした!

今回のハイステは本当に満足度が高くてすっごく楽しかったのですがそれに伴ってほんとに残念だったのは公演ストーリーがアニメで追いついてなかったこと。
白鳥沢戦を丸々1クール10話使ってやったアニメに対して青城戦・白鳥沢戦を立て続けに1公演でやりきったステ。どっちが良い悪いの話ではないけれどテンポの違いがここにきて出てきてしまったなという感じ。
ハイステって良くも悪くも一見さんに優しくなくてファンこそが楽しめるような構成、見せ方をしているんですよね。
だからアニメだけ見てハイステを楽しんできた層が一定層いただろうことを考えると今回アニメに先駆けて舞台というのはなかなか厳しいところがあったのではないかなと思います。ハードル高い。
次の公演ってアニメの展開間に合うのかな。間に合わないかな。
間に合わなかったら今回含めて再演したら良くないですか?名案だと思うんですけど。


それにしてもハイステに推しの出演が決まってしまって私はもうヒィヒィ言ってますよ。最低3回は行きたいんですけど節度を持って観劇したい。したい。(無理そう)
あとブログ更新が遅すぎてもう全然思い出せない。最悪。観たらすぐ書く。大事。
もう一本記憶失くしつつある観劇ブログを更新しなくてはいけないので頑張ります。
ではでは…

女王の戦略

平成も終わりかけ(※書き始め時点の話です)だというのにすっかり更新し忘れていたので3月14日観劇分をいそいそと書いていこうと思います。

今回は推しを見に観劇でしたがこの日はアフタートークの日。期末のどくそ忙しい中しっかり推し活をしていった私のメンタルの強さよ。先輩方大変すみませんでした。


1.『女王の戦略』について

斉藤和馬は目の前で妻、桐子を誘拐される。
犯人が要求した身代金は4億円だった。
和馬は必死で用意した1億円を持って引き渡し場所へ向かう。
廃墟にしか見えないビルの地下室。
地下室には和馬と同じように大きな鞄を抱えた人物が3人いた。
彼ら全員が大切な人を誘拐された被害者だった。
混乱する4人に誘拐犯からの指示がある。

「4億円で人質を解放する。お前達で用意した金を奪い合え」

被害者たちが身代金を奪い合うという最悪なゲームの始まりだった。
彼らには1丁ずつ拳銃が与えられる。込められた弾丸は1発だけ。
どうするべきか悩む和馬の携帯に桐子からの着信がある。
恐怖に震える声で助けを求める桐子。和馬は妻が殺されるのだと確信する。

なんとしても妻を助けなければ。

そして4人の被害者たちによる身代金の奪い合いが行われる。
だがそれは始まりにすぎなかった。

ピウス企画 『女王の戦略』上演決定! | ピウス企画公式ブログ

といったあらすじです。
こちら再演でキャストを殆ど変えての公演。
アフタートークではそのときの話も少しあって面白かったです。


2.感想
簡単に言ってしまえば愛する者の命をかけたサバイバルゲームという感じなのですが実はこれには裏があって人質にとられている側が集まった4人を手札に殺し合わせるというお遊び。なんとも卑劣な遊びですが綺麗な女の人に騙されたい人間なので観ていて最高って感じでした。
推しくんはお坊ちゃん刑事の役だったのですがいや〜〜スーツが似合うこと似合うこと。
スーツの男の人を見るの大好きなのでこれを観られただけでも観劇に来た甲斐があるって感じでしたね!ありがとう!!
ストーリーはかなりダークな側面が濃いのですが後半大逆転してからのネタばらしがかっこよくてたまらなかったですね。王道展開ですが「死んだと思ったら生きてた」とか「嵌められたと思ったら逆に嵌められてた」とか興奮しますよね。
強いていうなら1番最後に女王様サイドと駒サイドが逆転して再びゲームが始まるみたいな終わり方だったのですがあれが腑に落ちなかったかなあ…
絶対に許さないっていう復讐の念に囚われてまた同じことが繰り返されるってあまりに凡で滑稽じゃない?あれだけはもうちょっと違うラストが観たかったなと惜しい気持ちになりました。あくまで個人の意見です。

アフタートークだいぶ忘れましたが面白かったです。主催者の林修二さんの進行でパンフレットを元に役者に気になる話題をふっていく感じだったのですが推しくんは幼少期が完全に野生児で突然「蜘蛛の巣って水につけると硬くなるんすよ」とか言い出して…うんまあなんか良くわかんないけど面白かったのでおっけーです。きょうちゃんちに蜘蛛の巣を取りに行く推し。きょうちゃん誰。
ほかの役者さんだと人生で1番怖かったことで「ある日帰ってきたら洗濯機の中に10万円入っていてごめんなさいって書いてあった」とか「ホテルで仰向けに寝てたら上に女の子が乗ってて首を絞められてた(電気ついてる中)」とか話しててほんとに怖かったしこれも面白かった。あとなんか四駆の話とかもしてたなあ…


これを書きだしたときはまだ平成だったのにな…ははは…
令和もいっぱい観劇します!
ではでは…

朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

初の朗読劇です!どばどば泣いた。
余談ですが3月2日にヒューリックホール東京で観劇してきたんですけど日比谷駅直通だというので迷わないようにとそのルートで行ったんです。そしたら地下鉄マジックで10分くらい歩くことになったという。
終演後気づいたんですけどあれ有楽町のルミネの上層階だったんですね。有楽町駅使った方が間違いなく早かった…笑


1. 朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』について
まずはあらすじから。

日本のとある町の森の奥にある小さな村。
この村の男の子達は、ある年齢になると村の一番の年寄りから、あることを伝えられる。
それは「この村で生まれた男の子は、20歳になるまでの間、人生で一度だけ魔法を使うことが出来る」と。
それを伝えられた男たちは、みんなで集まって話し合い、考える。
どんなことに魔法を使おうかと。
過去、この村の男たちが、どんなことに魔法を使ったかは、村の一番の年寄りだけが持っている一冊の本に記されている。
ただし、各自、魔法を使った後でないと、それを見ることは出来ない。
アキト(高野洸)と仲間たちは、どんなことに魔法を使うか考えながら生きる人生が始まる・・・
朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

というあらすじです。
とうみゅの膝丸の演技を見てから高野くんに好感をもてすぎていたのでほかの演技も見てみたいなと今回行ってみた次第。
朗読劇自体も初めてだったのでそのあたりの興味も含めて今回行くことにしました。
あと正直に言えばアフターイベントのお見送り会に心惹かれたというところもあります。笑

2.感想
最初にも言いましたがまじでどばどば泣いた。
普段観劇で泣くことって実はほとんどなくて泣きそうになっても堪えてうっすら目に涙が浮かぶレベルのことが多いんですけど今回はほんとに鼻水啜るレベルで泣いてました。
心が浄化するとは聞いてたけどそんなレベルではなかった…
朗読劇自体が初めてだったのですが大ぶりな演技はなく基本は声芝居。でもその中でも表情や多少の手振りや目線での芝居はあって物語に少し補足する情報としていいバランスだなと思いました。あとバックスクリーンに読んでる俳優さんが映るのも良かったです。
物語に集中しやすい環境で普通の演劇とは違った面白さがあるなと感じました。
演劇ってよくも悪くも見るところがいっぱいで忙しないから目で話を追うことになってしまうんだよね。耳で話を追うって感覚は朗読劇ならではのものだなと。

さて、そんなこんなで馬鹿みたいに泣いたわけなんですけどとにかくお話が良かったです。
主人公アキトを中心にハルヒ、ナツキ、ユキオの幼馴染4人の男の子たちが魔法を使うまでの話なのですがまず魔法が使えると聞かされるまでの間のそれぞれの目線での話があって、聞かされてから何に使うか考える話、実際に使うまでの話という構成。
内容あっという間に忘れるので感想交えながらストーリーも書くこととします。

幼馴染4人は魔法が使えると聞かされるまでにそれぞれ夢を抱いていて、アキトは夢を抱けること自体が尊くて、ハルヒは夢へ挑戦することに意義があって、ナツキは夢を追いかけられない状況に陥ってしまい葛藤して、ユキオは夢を純粋に向き合えなくなって。それぞれに抱えているものがあって高校生にしては眩しすぎるし重すぎる少年たち。
アキトの夢はプロのピアニスト。ハルヒの夢は絵描き。ナツキの夢はサッカー選手(だった)。ユキオの夢は父親の建築会社を継ぐこと。
そして魔法が使えると聞かされてから魔法について考えるうちに夢を諦めざるを得ない状況に陥っていたナツキは夢を真っ直ぐ追いかけるアキトに苛立ちアキトをはじめ3人を傷つける言葉をたくさん吐いてしまいそのまま村から姿を消す。
「アキト、魔法で音大受験が合格するようにすればいい」「ハルヒ、魔法で病気を治したらいい」「ユキオ、まだあの子のことが好きなんだろ。魔法で好きにさせたらいい」
このシーンは本当に痛々しくて悲しかった。絶対にナツキの言うことは人の夢を否定して嘲笑する言葉で言ってはいけない、間違っていると思うけれどでもその背景に「本当は自分もそうありたかったのにどうして」という羨望があることをわかっているので誰もそんなナツキのことを助けてあげられないのは世界で1人追い詰められていくようでつらいなあと思いました。
アキトのナツキを「どうして」という表情で見るのも良かったし、ハルヒのナツキに対する是正がなあなあではなくて力強い制止だったのもハルヒの心の強さを表していて好きでした。ハルヒの目がしたたかで素敵なのです。

ナツキのことを気がかりに思いながらもそれぞれの道を進む3人。
アキトの家は楽器店を営んでいて周りにはいつも音楽が溢れていた。父親がピアニストの夢に挑戦したように自分もピアニストになることを目指す。そして魔法に頼らず、自分の力で国立の音大に合格し村を出る。村を出る日は快晴で太陽が笑っているかのような風景がアキトの眼前に広がっていた。
この前日ハルヒは魔法を使った。
観た人にしか伝わらないのが悔しいのですがハルヒが本当に最高なのです。あとアキトがその風景を見ながら希望に満ちた表情をしているのがとても良い。

生まれつき心臓に病気を抱えていたハルヒは絵を描くのがすきでピアノを弾くアキトを描いた絵が賞をとったとき絵描きになろうと決めた。
賞をとったのが嬉しかったのではなくアキトが喜んでくれたのが嬉しかったから。
アキトがハルヒに夢を与えてくれたからハルヒは絶対にアキトの味方なんだというのが本当に尊い。そもそもハルヒが自分の生い立ちもなにもかも受け入れて強く生きている姿があまりに達観していて美しくて儚い。

ナツキが村を出てからも2人は手紙で交流を続けておりお互いの近況などを伝え合っていた。
それがハルヒの強がりだとは知らずに。
アキトの留学がかかった学内選抜コンクールの前日ハルヒは危篤状態に陥ってしまう。ユキオはずっとハルヒの病状が悪いことを知っていたけれどアキトに心配かけまいとするハルヒの思いを尊重してずっと黙っていた。
2人ともあまりに親友思い。知らなかったアキトも知っていて言えなかったユキオも切ない。
急いで帰京するアキト。病室のベッドに横たわるハルヒ
そこに飛び込んでくる行方をくらましていたナツキ。
ここで初めてナツキが村を出たのは仲違いをしたからではなく自身の生まれに関する咎を知ってしまいもう村にはいられないと思ったからだということを知る。

魔法を使うにあたって決まりがある。
「人の生死に関わることには使ってはいけない。」
ここで重要なのは「使えない」ではなく「使ってはいけない」ということ。つまりは「使うことはできる」ということ。
使うと村に災いがおこる。だから使ってはいけない。

ナツキの父親はナツキが生まれるに際し母体が危険にさらされることとなり妻の命を救うために魔法を使った。
結果としてアキトの母親はアキトが1歳の時に死に、ハルヒは心臓に病気を持って生まれ、ユキオの父親は一度立ち消えになったダムの建設が再浮上しその建設に携わったために村の裏切り者と一部から揶揄されることとなった。
これが全て父親が母親の命を魔法で救ってしまったからだとナツキは3人の前で吐き出す。

そんなわけない。
観客もそうだしアキトもユキオも眠っているハルヒも思っているはず。こんな馬鹿げた迷信に囚われてナツキは一人でずっと苦しんだのかと思うと魔法なんてそんなもの本当になければ良かったのにと思う。

ナツキはハルヒが危篤状態だと知り魔法でハルヒを救うという思いを持つがアキトに止められる。
少し先述したがアキトは母親を亡くしている。
そんなアキトだから言える言葉、「ハルヒが死ぬことにもきっと意味がある」。
アキトはハルヒならきっとコンクールに戻れと言うはずだと思い村を発ちコンクール会場へ向かう。
村を出る前アキトは魔法を使った。

さて、アキトの母親はアキトが20歳になるまでに毎年誕生日に手紙を受け取れるよう用意をしていた。
20歳の誕生日の手紙を読むアキト。
お母さん役のしゅまはるみさんが高野くんのそばまできて手紙を読む。しゅまはるさんも高野くんも泣いててこのシーンからずっとたるさん含む観客ほとんど号泣。
お母さんのアキトの成長を見守れずに悔しいという思い、もっと生きていたいという思いが伝わってきて苦しい。けどそんな中に「私が死ぬことにもきっと意味がある」という手紙の文章が出てくる。
アキトはこの手紙を読んで人の死をそんな風に受け入れられるようになったんだなとわかる。号泣。

スーツに着替える間もないままコンクールにギリギリで間に合ったアキト。ハルヒのために、村に音が届くようにと願いながらピアノを弾く。

ナツキとユキオも魔法を使った。
きっとハルヒのためにピアノを弾くであろうアキトを思いアキトの音がハルヒに届くように、その一瞬だけでいいから目を覚ましますように、ハルヒの見る景色が美しいものでありますように、と。

最初魔法を使うまでに何に使うか考えようとアキトが提案をし「魔法会議」を開いていた。アキトとナツキが衝突したのもこの会議での出来事。
この時はみんななんのために使うかきっと自分のことでいっぱいいっぱいだった。
でもいざ使うとなったら自分のことなんかひとつも願わない。ただ誰かの幸せのためを願って魔法を使う。
きっとこの村のひとたちみんながそうだった。
みんなが誰かの幸せのために魔法を使った。この村はそういう魔法でできた村だった。

ピアノの音に乗せて魔法がかかる。かつて願われた魔法が乗る。
沢山の美しい魔法たち。木漏れ日が優しくありますようにとか花が綺麗に咲くようにとかそんなささやかで優しい魔法。
「小さな幸せに気づき感謝できる人になりますように」
これはアキトのお母さんが願った魔法。

こうして朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』は幕を閉じました。爆泣きしながらカーテンコール。拍手も鼻水も止まらない。
心が浄化されるとかそういうレベルではなかった。
こんなに優しい物語があるのかと思うくらい暖かくて美しくて儚くて本当に素敵な作品でした。
多分これが演劇だったらこんなに泣けなかったと思います。物語にこんなに集中して浸れたのは朗読劇ならではだったのではないかなと。
もちろんこの布陣で演劇化することがあれば是非観てみたいなとは思いますが!
アキトはもちろんですけど個人的に1番好きだったのはハルヒかなあ。ハルヒの気高さすら感じさせる強い眼差しと態度、言葉が本当に素晴らしかった。
良い作品に出逢えると本当に嬉しくなるのですが今回はまさにそれでした。観に行って本当に良かった。

余談ですが終演後のお見送り会ハルヒ役の眞嶋秀斗くんまーーーーじで顔が小さくてびっくりしてしまった。バランスおかしくない???
あとは高野くんのお顔をチラチラしながら通り過ぎて行きました。なんでかわからないですけどこういうの気恥ずかしくてお顔ガン見できないですよね。


もっとかきたいことあった気がするんですけどとりあえずこんなところでしょうか。やっと書き終わったなあ…
ストーリーいっぱい書いたけど私がかきたいとこしか書いてないから相変わらず私しかわかんないやつだな!説明が下手くそ!!!
もしも再演があったときにはまたぜひ観に行きたいと思える作品でした!皆様もぜひぜひ!
次は女王の戦略ですね。推しのビジュアルが最高な話をします。
ではでは…