語彙と記憶が足りない雑記帳

主に観劇で狂ったことを書く

BSP『新選組』

新年推し始めして参りました。
今年も推しが舞台で輝いている…最高…ずっと輝いていて…
さて記憶が新しいうちに感想文です。


1.BSP『新選組』について
BSP<ブルーシャトルプロデュース>というのは劇団ひまわり系列の劇団でその劇団主催の演目として今回の『新選組』というものが今回上演されています。
文字通り新選組の話なのですが昨年「暁ノ章」「宵ノ章」と2つの公演を同時に行なっており今回はその結末である「終ノ章」がメイン。一緒に「暁ノ章」「宵ノ章」も再演しております。
残念ながら私は昨年「宵ノ章」と先日「終ノ章」しか観劇できていないのであまり大きなことはいえないんですけど独特な雰囲気のある舞台です。
「暁ノ章」は「近藤勇の大志」「芹沢鴨の後悔」を題材に、「宵ノ章」は「土方歳三の憂鬱」「沖田総司の純愛」を題材に、「終ノ章」は文字通りその後新選組の終わりまでを題材に描かれています。
これそれぞれの話にキャストは別々の台詞、アクションを与えられて演じているわけなんですけどいつも思うけど本当に頭ごちゃごちゃにならないのかしら。すごい。
ブルーシャトルプロデュース|新選組 -完結編-

2.感想
「死にかけの推しっていいな」という新境地に至りましたね。
やっぱり舞台に立ってる推しはかっこいいし最高に輝いてるなあ。衣装がはためくのが綺麗で素敵でした。
個人的にはどうしても沖田総司の無邪気さとか子供っぽさみたいなところが芝居がかりすぎるというかわざとらしすぎるかなあと思うところもあったりしてもっと色んな役が見られたらいいなあと思うなどしました。うーんとはいえすき。
OPとかダンスがキレキレでかっこいいんですけど尚輝くんのダンス本当に無駄がなくてかっこいいので目が足りなかったですね。推しを観ながら尚輝くんも観るという高等技術。あまりに高度だった。(尚輝くんまじでキレキレで目を奪われた)
松田くんの坂本龍馬がやんちゃで生き生きとしていたのに加えてちょっと色っぽい感じもあって似合うなあと思いながら見てました。顔がいい。
描写についてですが、土方さんは最後まで人斬りになる狂気に苛まれながら生き抜いた様子を前作に引き続き描かれてましたね。土方さんはたまに百姓のままでいたほうが幸せだったんじゃなかろうかと思ってしまう。最後榎本さんに出会ってからの生き様は別作品との連想をしてしまい恐縮ですが刀ミュのむすはじのものとあまり変わりなくて、概ね土方歳三というのはこのような人物だったのだなというのがわかった気がしました。もちろん唯一無二の尚輝くん演じる土方歳三ではありますが。武士の中の武士で情に厚くて格好いい。
沖田総司も然りですね。ひょうきんで明るい弟のような人物。けれど結核を患い道半ばにして戦線を離脱しその後若くして逝去したという儚い人生を歩んだ人物でもある。道中、隊士と相撲をとるシーンがあったのですがあそこがすごくしんどかった。ああいう繊細な演技は鐘ヶ江くんとても丁寧にやってくれるので本当に素晴らしかったです。なけなしの体力で相撲をとるも全く力が入らず相手になった隊士が負けたふりをする。それを最後に完全に療養に専念することになるのですが自分はもう足手まといだということを否が応でも痛感してしまうあのシーンは本当に痛々しかった。今まで一緒に肩を並べて歩いてきたみんなと同じ道を進めなくなる切なさが伝わってきて泣いてしまいそうでした。でも沖田総司自身は泣かないんですよね。それが一層悲壮感を感じさせる要員でもあったかもしれません。
少し真面目なことを言うと、幕末って本当に日本の転換期でいろんな人の思惑が錯綜する中で築き上げられた時代だと思うんですけど新選組隊士一人一人の無念が伝わってくるお芝居だったなあと思いました。
伊藤甲子太郎の「無念、まだ、夢の途中」という台詞がどの人物にも当てはまるなあと。
先人たちの生きた時代のその上に今がある。ロマンがありますねえ。


とまあ刀剣乱舞が今お熱のジャンルである私にとっては色々と邪念の入った観劇の仕方をしていたところもあると思うのですがそれを差し引いてもストーリーは面白いしダンスもあって前作に引き続き見応え十分な作品でした。
今年も推しの活躍を見られる幸せを噛み締めていこうと思った観劇日でもありましたね。金を惜しむな。

次は「OUT OF FOCUS!」の感想を更新予定です。すでにこれを書き終えようとしている現在で観劇済みですがめちゃくちゃ面白かったのでそれが伝わるようにまとめたいところ。無理そうだけど。
ではでは…